2012年11月22日木曜日

書籍紹介『自然エネルギー革命をはじめよう―地域でつくるみんなの電力』

新刊書籍を紹介いたします。

概要

東日本大震災とFIT制度の導入によって自然エネルギーが注目を浴びています。しかし本書で注目したのは、自然エネルギーの巨大な施設をつくる話ではありません。

単に原発のエネルギーを自然エネルギーにシフトすれば良いのではなく日本でエネルギーシフトを進めていくためには、規模だけでなく質の転換も必要との考えから、本書では地域に根付いて活動をしている様々な事例とそこに関わる人々の思いを取り上げました。

取材は2012年2月から9月にかけて、地域で自然エネルギーに取り組む全国30箇所、100名近くの方にインタビューを行ってまとめています。

1)風力や太陽光、省エネなどを活用して、地域に自然エネルギーを広めた人々の挑戦
2)世界で初めての自然エネルギーによる災害支援プロジェクト
3)3・11の震災のあとから全国で続々と起きている「あなたの町の電力会社」設立の動き

目次と各章内容紹介

目次
プロローグ あなたの町に電力会社をつくろう!

第Ⅰ章 地域でつくるみんなの電力
    1.市民風車に風が吹く
    2.「おひさまの町」から広がる太陽光革命
    3.「省エネ」という発電所

第Ⅱ章 世界初!自然エネルギーによる災害支援
    1.「太陽熱温水器」の底ヂカラ
    2.太陽光おじさん、走る!
    3.100年の森をつくりたい

第Ⅲ章 日本版「自然エネルギー革命」をはじめよう!
    1.3・11後の「エネルギー・デモクラシー」
    2.次世代のためのローカルビジネス
    3.地熱大国ニッポン
    4.市民電力会社をつくろう!

あとがき 「日本」という仕組みを転換するために

付録 エネルギーシフトのために、あなたにできることリスト

1章 日本で市民発電事業を実施してきたパイオニアを追う

地域で市民と自治体が協力して自然エネルギーを広める先例があります。

北海道や東北の風車、長野県飯田市の太陽光、岡山県のESCO(省エネ)事業などでは、従来の補助金ではなく、市民出資などの新しい仕組みをつくって地域に自然エネルギーを広めてきました。「コミュニティ・パワー」という考えに基づき、地域が主体になる必要性を訴えます。

登場する主なグループや活動

「北海道グリーンファンド」の市民風車「おひさま進歩エネルギー」の地域の太陽光発電、「備前グリーンエネルギー」の省エネ事業、日本初の「コミュニティパワー会議」など

2章 世界初の自然エネルギーを使った災害支援の実態

東日本大震災後、世界で初めて自然エネルギーによる災害支援

「つながりぬくもりプロジェクト」がはじまりました。そこでは、暗く寒い避難所に明かりや温水を届けるなど、自然エネルギーの能力が最大限に発揮されました。

東北での取材を中心に、日本では忘れられた存在になっていた太陽熱温水器の活躍や、「100年の森を育てる」バイオマスプロジェクトなどを紹介します。こうしたプロジェクトは、自然エネルギーの有効利用で「災害に強い街づくり」が実現できることを証明しています。

登場する主なグループや活動

つながり・ぬくもりプロジェクト」による災害支援、「ぐるっ都地球温暖化対策地域協議会」の太陽熱温水器普及の取り組み、「自然エネルギー事業協同組合REXTA」による太陽光パネルワークショップ、「日本の森バイオマスネットワーク」による森林バイオマスと森の活用方法、東根工業高校の自然エネルギーによる国際貢献、エコハウス「雨デモ風デモハウス」など

3章 震災以降動きはじめた全国の自然エネルギーへの取り組み

震災以降動きはじめた全国の自然エネルギーへの取り組み企業、自治体、住民グループなど、2011年以降に動き始めたエネルギーを自らの手に取り戻すための様々な活動を追いました。また、原発推進一色に思える経済界でも脱原発について動き出している人たちもいます。そうした中小企業の取り組みも伝えています。

地熱発電では、これまで対立的になっていた温泉組合と協力して、地域にメリットのある形で発電する事業がスタートしています。これらの例も取り上げながら、一極集中の巨大システムから抜け出し、小規模分散型の自然エネルギー社会への転換へのうねりを伝えます。

登場する主なグループや活動

藤野電力」、「なんば電力」、「小田原電力(仮称)」 「多摩市循環型エネルギー協議会」など地域で生まれたエネルギー事業、世田谷の自治体としての取り組み、「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」による経済界からの脱原発の声、熊本県小国町の地熱利用や地熱発電、長崎県小浜町の温泉発電、「九州・自然エネルギーネットワーク」、「えねぱそ」など

2012年11月13日火曜日

「Nuclear Free Now 脱原発世界会議2 2012」(2012.12.15-16 @日比谷・郡山)

無事に自主イベント、共同イベントが終わりました。
今後もいろいろ展開していく予定なので、ご期待ください!!
以下は、昨年も行われ、エスラボも参加した脱原発会議2です。

「Nuclear Free Now 脱原発世界会議2 2012」
(2012.12.15-16 @日比谷・郡山)

http://npfree.jp

2012月15~16日(土・日)、東京・日比谷と郡山にて「Nuclear Free Now 脱原発世界会議2 2012」を開催します

Nuclear Free Now」は、「脱原発世界会議」「さようなら原発世界大集会」「世界大行進」「市民ひろば」「フクシマ・アクション・プロジェクト」「脱原発をめざす首長会議」など、さまざまな企画が結合したイベントです。知らないことを学ぶもよし、動いてアピールするもよし。多くの方々の参加をお待ちしています!

★郡山で「原子力安全福島閣僚会議」を見張る!
フクシマ・アクション・プロジェクト

「Nuclear Free Now!」が行われる理由のひとつに、「IAEA」(国際原子力機関)が来日し、日本政府とともに「原子力安全福島閣僚会議」を郡山市で開催するということがあります。どんなことが話し合われるのか、福島の本当の声が届くのか、今後の子どもたちへの対応はどうなるのか。福島に暮らす人びとが立ち上がり、声を上げることを決めました。

フクシマ・アクション・プロジェクトのチラシはこちらからダウンロードできます:

【オモテ】
http://firestorage.jp/download/ab00eb0d7433b66c12d30c1ce79fe174c78d862a
【ウラ】
http://firestorage.jp/download/92b79d49206f08296e358379e3993e7d8372fa00

~IAEA(国際原子力機関)ってなに?~

原子力の平和利用を促進し、軍事的目的の利用を防止するため1957年に発足した機関。技術情報の交換や支援、原子炉に関する研究や開発、原子力安全利用のための協力や条約提携などを行っている。


★Nuclear Free Now こんなことやります!

【脱原発世界会議2 (1)原子力を規制する】“政治に具体的アプローチをする”

環境省の外局として新たに作られる「原子力規制委員会」。原子力産業から独立し、正当で専門的に機能すべきだと考えます。規制委員会がどうあるべきか、米、独、仏、韓国からのパネリストによる各国実態説明を聞きながら議論をします。

監視に関する提言をつくるとともに、市民自体が監視していく確実な体制作りを目標とします。

   開催日:12月15日(土)
   会場:イイノホール(日比谷)

※ このほか、(2)IAEAと放射線被ばく、(3)脱原発社会をつくる、が企画されています。

■□■賛同金、後援のお願い■□■

第1回でのご支援、ご賛同、心よりお礼申し上げます。みなさんからお預かりした賛同金はすべて会議運営のために使われます。引き続き、ご協力をお願いいたします。

http://npfree.jp/donation.html

なお、詳しいことは事務局にお尋ねください。

連絡先
    〒169-0075 東京都新宿区高田馬場3-13-1 B1 ピースボート内 
   「脱原発世界会議」事務局
    Tel: 03-3363-7561 (担当:越智・小鍋)
    Fax: 03-3363-7562
    office@npfree.jp
    Twitter ID:DATSUGENPATSUtw